通信教育で塾に頼らない人のための中学受験の基礎知識

中学受験では偏差値の見方に要注意

中学受験で高校受験や大学受験と違うことのひとつに偏差値の見方があります。保護者としては自分の大学受験などの経験から勘違いしてしまっていることもあるので気をつけましょう。

 

偏差値50以下は平均以下?

高校受験や大学受験の経験からすると偏差値50以下の学校というのは、学力が高くない人が行く学校というイメージがありますよね。50が真ん中なので、平均以下という感覚。

 

この考え方は高校、大学に関しては間違っていません。
ただし、中学校の場合は違います。

 

原因は母集団の違い
母集団というのは、偏差値を計算するもととなる集団(受験生)のこと。

 

この母集団は高校受験や大学受験と中学受験では違います。
高校受験、大学受験をする人が多数派なのに対し、中学受験をする人は少数派です。

 

偏差値というのは受験する人の中での位置づけ(ランク)です。

 

高校受験のように、ほとんどの中学生が受験するのであれば、偏差値50が中学生の平均ということになりますが、中学受験では違います。

 

中学受験する子は学力が高い子が中心

中学受験の偏差値は、中学受験しない人は含まれていないので、偏差値50が小学生の平均とはならないのです。中学受験する子は、どちらかというと学力が高い子が中心です。

 

その学力が高い子の中での平均が偏差値50というわけです。このため偏差値40台の中学校でも、公立中も含めた中学生全体の中では学力が高いほうに入るのが一般的です。

 

このことを理解してないと「偏差値40の学校なんて受ける意味があるのか?」なんてことになります。中学受験の仕組みを良く理解していない父親がイイがちなセリフですね。

 

  • 偏差値というのは、あくまで母集団の中のランクを表わすもの
  • 中学受験では母集団にそもそも学力が高い子が集まっている
  • 受験しない子も含めた全体で見れは偏差値40台でも学力が高いほうとなる

 

このことを覚えておいてください。

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